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| 【周知依頼】日本産婦人科医会「母体安全への提言2024(vol.15)」 |
会員各位
妊産婦死亡症例検討評価委員会より、最新の「母体安全への提言2024(vol.15)」発刊のご案内がありました。以下よりご確認ください。
【PDFリンク】 母体安全への提言2024(vol.15)(PDF)
拝啓 秋冷の候、皆様方におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
日本産婦人科医会、妊産婦死亡症例検討評価委員会による妊産婦死亡症例検討は、16年目となり、現在までの事例検討症例数は640例となりました。その検討結果を「母体安全への提言2024(vol.15)」として発刊しましたので、ここにお送りいたします。
本年より国際比較を容易にするために、ICD Maternal mortality (ICD-MM)による分析を行っております。ICD-MMは妊産婦死亡の死因を特定の疾患グループに分類するもので、大きく分けた疾患群と詳細な最終死因で解析できるメリットがあります。我々の委員会ではこれまで、最終死因となった疾患名をもとに死因の分類を行ってまいりました。このため、「妊娠高血圧症候群(HDP)があって脳出血に至り死亡した例」と、「HDPなしに頭蓋内出血を発症した例」が同一の範疇に分類されておりました。本委員会では、年々詳細な検討を行うことができるようになってきたこと、症例数も蓄積されてきたことから、本年の「母体安全への提言」よりICD-MMによるわが国の妊産婦死亡の統計を提示することといたしました。これまでの最終死因となった疾患名で分類した統計も併せて掲載いたしましたのでご覧ください。
提言としてはHELLP症候群、常位胎盤早期剥離、妊娠悪阻、分娩中の帝王切開の問題、そして自殺を取り上げました。同封の冊子をご一読いただき、今後とも産科医療へのご協力を賜りたく存じます。
病理学的検索による病態の解明なしでは妊産婦死亡を減らすことはできません。2016年に発行しました「妊産婦死亡剖検マニュアル」は現在改訂作業中です。2025年度中に皆様のお手元にお届けする予定です。
ご不明な点やご質問がありましたら妊産婦死亡症例検討班事務局までご連絡をいただけますようお願いいたします。
末筆になりましたが、皆様方のご活躍をお祈り申し上げます。
敬具
妊産婦死亡症例検討評価委員長:池田 智明
妊産婦死亡症例検討評価委員(病理担当):
若狹 朋子 (近畿大学医学部奈良病院 病理診断科)
阿萬 紫 (宮崎大学医学部病理学講座構造機能病態学)
事務局:日本産婦人科医会/三重大学医学部産科婦人科学教室
【PDFリンク】 母体安全への提言2024(vol.15)(PDF)