2005年7月アーカイブ

2005年7月27日

平成17年度技術講習会 分子病理学の基礎技術-5

技術講習会 分子病理学の基礎技術-5
「ホルマリン固定パラフィン包理標本から遺伝子変異/発現はどこまで検索出来るか?」

 近年種々の分子生物学及び細胞生物学の進歩により、10%ホルマリン固定/パラフィン包理標本を主とする病理組織検体から、DNA, RNAなどの遺伝情報がより確実に精度高く得られるようになってきております。しかし、このような技術の進歩に伴う種々の問題点も多々生じていることは否 めません。このため、病理組織標本の管理の主たる責任を担っている病理診断医が自分のところで病理組織検体を用いてこのような遺伝子検索を行なう場合ばか りではなく、共同研究他の形で検体を研究者に貸与してこのような検討に直接、間接的に参加する機会も増えてきております。このような場合でも昨今注目され ております遺伝子検索に伴う個人情報を含む倫理的な問題が病理側にも出て参ります。このようなことを考えますと病理診断医が少なくとも、現時点でどこまで 10%ホルマリン固定/パラフィン包理標本を用いた遺伝情報の検索が可能であるのでしょうか?ということを把握しておくことは重要となります。そこで今回 は現時点で10%ホルマリン固定/パラフィン包理標本を用いて遺伝子変異/発現がどの程度まで検索することが可能でしょうかということを以下のようにとり あげることといたしました。

 下記の要領で参加者を募集いたしますので、会員諸氏にはふるってご応募されますようご案内いたします。なお、本講習会の受講により日本病理学会病理専門医資格更新のための生涯学習単位5単位が認められます。


1.日時:2005年11月16日(水) 日本病理学会秋期特別総会前日 13:00~17:30

2.場 所:東京大学大学院医学系研究科
教育研究棟大学院セミナー室13階 第4セミナー室

3.演題と演者
司会:笹野 公伸(東北大学大学院医学系研究科 病理診断学分野)

(1) 緒言
「病理組織標本を用いた分子/細胞生物学的検討の倫理的観点を含めて」
笹野 公伸(東北大学大学院医学系研究科 病理診断学分野)

(2) 「病理組織検体を用いたFISH検査の有効性と問題点」
長谷川 匡(札幌医科大学 病理学)

(3) 「病理組織検体を用いたmRNA in situ hybridization」
佐藤 雄一(北里大学医療衛生学部)

(4) 「病理組織検体を用いた感染症の同定」
堤   寛(藤田保健衛生大学医学部 病理学)

(5) 「病理組織検体からのmRNAの抽出とその検索」
久岡 正典(産業医科大学 第一病理学)

(6) 「病理組織検体を用いたタンパク質解析の現状と課題」
田中  博(サイファージェン・バイオシステムズ)

4.モデレーター:笹野 公伸(東北大学)

5.講義担当者:6名

6.募集人員:約120名

7.受講料:5,000円(Powerpoint発表用原稿CD、ハンドアウト代含む)

8.応募、問い合わせ、参加決定:
(1)受講希望者は、受講を希望する旨とともに、氏名、所属、会員・非会員の区別、連絡先(住所、電話番号、FAX番号、E-mail address等)を記載の上、以下の応募先までお申し込み下さい。

応募先: 社団法人日本病理学会事務局
TEL: 03-5684-6886、FAX: 03-5684-6936、E-mail: jsp-admin@umin.ac.jp

内容の問い合わせ先:
笹野 公伸(東北大学大学院医学系研究科 病理診断学分野)
TEL: 022-717-7450、FAX: 022-273-5976
E-mail: hsasano@patholo2.med.tohoku.ac.jp

(2) 学会員は先着順に参加決定いたします。非会員は10月1日時点での空き分について参加を受け入れます。

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プログラム

13:00~13:30 緒言
「病理組織標本を用いた分子/細胞生物学的検討の倫理的観点を含めて」
笹野 公伸(東北大学大学院医学系研究科 病理診断学分野)

13:30~14:15 「病理組織検体を用いたFISH検査の有効性と問題点」
長谷川 匡(札幌医科大学 病理学)

14:15~15:00 「病理組織検体を用いたmRNA in situ hybridization」
佐藤 雄一(北里大学医療衛生学部)

15:00~15:15 休憩

15:15~16:00 「病理組織検体を用いた感染症の同定」
堤   寛(藤田保健衛生大学医学部 病理学)

16:00~16:45 「病理組織検体からのmRNAの抽出とその検索」
久岡 正典(産業医科大学 第一病理学)

16:45~17:30 「病理組織検体を用いたタンパク質解析の現状と課題」
田中  博(サイファージェン・バイオシステムズ)      

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主催者

 日本病理学会研究推進委員会

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