2022年3月アーカイブ

2022年3月17日

「病理解剖」について日本病理学会の見解

令和4年3月17日

一般社団法人 日本病理学会

理事長 北川昌伸

医療業務委員会 委員長 佐々木毅

剖検・病理技術委員会 委員長 柴原純二


"病理解剖"は事前の臨床情報の把握にはじまり、ご遺体の外表所見や局所・摘出臓器の肉眼的検討、固定後臓器のさらに詳細な検討に基づく組織標本作製、組織学的検討を経て、病態および死亡に至る原因などについて医学的・病理学的知見を含む報告書を作成するまでの一連のプロセスからなります。病理医は適切な病理解剖の実施に全責任を担うことができる唯一の存在であり、病理解剖の全てのプロセスを監督する実施主体者です。多くの病理医が病理解剖に関する国の医道審議会の個別審査を経て死体解剖資格(病理解剖)を取得しています。

今回、日本病理学会として「病理解剖について日本病理学会の見解」を取りまとめましたのでここに公開いたします。


「病理解剖」について日本病理学会の見解

2022年3月 8日

日本病理学会100周年記念病理学研究新人賞授賞の御報告

令和4年3月8日


将来的に日本の病理学がバランスよく発展していくためには、臨床側面である病理診断だけでなく、その基盤となる病理学研究も強力に推進する必要があります。ところが昨今の若手医師における研究指向者の激減は憂慮すべき事態です。この問題を少しでも解決するために、本賞は創立100周年記念事業の一環として、医師・歯科医師で33歳以下(平成29年度より変更)の病理学関連講座大学院博士課程在籍者(MD/PhDコースの大学院博士課程在籍者も含む)を対象として平成23年度から設けられたものです。当初の計画では5年間の予定でしたが、好評であることから事業が延長され、来年で12年となります。

令和3年度は、4名の応募者がありました。委員会のすべてのメンバーの確認による1次審査の後に、4名全員が2次審査に臨みました。本年度もCOVID-19が終息していないことに伴い、第111回日本病理学会での開催は見送りとなりました。3月7日午後にweb上で公開2次審査を実施し、以下の3名のみなさんの受賞が決定しました。ますますの研究の発展を祈念します。

令和3年度受賞者

清川 博貴(大阪大学大学院医学系研究科病態病理学講座 )
  AI により見出されたクローン病術後再発の組織学的特徴: adipocyte shrinkage

菊池 泰弘(札幌医科大学医学部病理学第一講座)
  Long non-coding RNA(lncRNA) PVT1に由来する新規腫瘍抗原に対するCD8+T細胞免疫監視

國枝 純子(東京医科歯科大学大学院 包括病理学分野)
  粘液型脂肪肉腫におけるテロメア維持機構

病理医・研究医の育成とリクルート委員会 委員長 都築 豊徳

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